アジャイルとは何であり、何でないか

この記事に書くこと・書かないこと

書くこと:アジャイルとはなんなのかをわかるようにする

書かないこと:なぜアジャイルを使うのか、アジャイルの具体的なプラクティスなど

アジャイルとは何であり、何でないか

Principles behind the Agile Manifestoの第1項にあるように

顧客が満足する価値あるソフトウェアを「素早く」・「継続的に」デリバリーする

ために必要な手法やフレームワークをまとめた「概念」という理解をしている。

概念であり具体的な方法を示すものではないため、アジャイルだからスプリントやカンバンをしなければいけないということはない(決められたHowは存在しない)。

スクラムエクストリームプログラミングなどいくつかのフレームワーク・アプローチが提供されているが、何を使うかは我々に選ぶ責任があり、Spotifyのように自分たちの経験を体系化しSpotify Modelという新しいアプローチを構築した組織もある。

自由度が高いため使い手の思考と行動による継続的な改善を必要とする難易度の高い概念だと思う。

アジャイルの実現のために大切なこと

この記事では最後にアジャイルの目的である

顧客が満足する価値あるソフトウェアを「素早く」・「継続的に」デリバリーする

を実現するために大切だと思っている「自己組織化されたチーム」について紹介したい。

最良のアーキテクチャ・要求・設計は,自己組織的なチームから生み出されるというアジャイルマニフェストの第11項から持ってきている概念

自己組織化されたチームとは

自己組織化されたチームは与えられた目的を達成するために必要なコト(ex: 開発プロセスアーキテクチャ、技術要件など)を自ら見つけ出し、行動し、目的の達成を目指す文化が根付いた組織のことを指していると思っています。このチームは自分たちで決めたコトを実行し、それらを振り返って改善点を見つけることでコトを最適化し続け、外部環境の変化に対応していくサイクルを作り出していくことが期待されています。この文脈だと目的は与えられるものであり与えるのは経営やマネジメントレイヤーなのかなと思いますが、組織によってこの形も異なりそうと感じました。

自己組織化されたチームを作ることは簡単ではなく、例えば外部からのコーチングが必要だったりこともありますし、自己組織化が実現してもそれが永遠にキープされるわけではないので文化の醸成と維持・アップデートが求められると思いました。

※ 参考:自己組織化されたアジャイルチームを確立する